みなさんは、AMAZON GOと言うサービスを知っているだろうか? 今年、シアトルにオープン予定の無人コンビニである。 この無人コンビニは小売りの他、新しいビジネスモデルとして展開できる可能性を秘めています。 アメリカでは、同じような無人ファストフードが昨年の暮れから今年の初めにかけてオープンしているようですが、今回はAMAZON GOよりも早く、 これに近いサービスが中国でテストオープンしましたので、実際の利用体験記事を掲載したいと思います。 | |||
6月6日、中国に初めてオープンした「無人コンビニ」、Auchuan中国のBinggoboxです。
今回、記者は上海楊浦区にあるAuchuan本部の新概念店に行って体験してきました。 夜空の下で、15㎡のボックスのような店舗は駐車場の目立つ所にありました。この店舗の周りには多くの住民区があり、その珍しい形状と眩しいライトは、たくさんの道行く人の目線を引きつけ、通りかがった人々は足を止めて、外から眺めてみたり、無人コンビニに入って体験してみたりしていました。 | |||
1.入店 入口には電気制御ロックシステムがあります。 入店する人は、電気制御ロックシステムを通るため、バーコードをスキャンします。初めて利用する人は、その後、Binggoboxのウィーチャット公開番号をとおして携帯番号を登録すると、自動的にロックが解除されて入店が可能となります。 ロックが開いたら、携帯番号はその購買者を示す認識番号となり、他の入店者と区別するものとなります。 入店してからの滞在時間、購買記録などを含め、すべての行動はこの番号と共に記録されるようになります。 | |||
2.商品を選ぶ 店内に入ると中央に一つ、スタンド式の棚があり、大半の商品は壁に沿って陳列されていました。 まだ運営テストの段階なので、陳列している商品の数はまだ少な目でした。 また、商品構成の観点からみると、大部分は食品やドリンクが主で、あまり待たずに手に入るお菓子などが主商品となっていました。 日本のコンビニのように開放式の冷蔵庫には低温乳製品や弁当、サラダなどの食品を陳列していました。 その他、個人ケアや家庭清掃用品なども、約20品目が一つの棚に陳列されておりましたが、 従業員により商品構成や陳列位置はテスト運営の状況に応じて調整しているようでした。 | |||
3.支払い 支払いは、手の中の商品をレジの商品識別エリアに置くだけで行われます。 Binggoシステムは、一回に5品以下の商品を識別できるようになっています。 そのため5件を超える場合は分けて計上することになります。 システムの識別が完了したら、購入者はスクリーンの右にある二次元バーコードをスキャンし支払いを行います。 現時点での支払い方法は、現金支払いは行われずBinggoAPP、ウィーチャット支払い及びALIPAYを利用できるようになっていました。 支払いが完了すると、Binggoのウィーチャット公開番号で、購入明細を受信することができました。 | |||
普通のコンビニと違うことは、Auchuan Binggoboxのすべての商品に専用ラベルが付いていました。 このラベルは商品情報を保持しており、従来の伝統的なバーコードと違い、複数の商品を同時かつ自動的に支払うことができます。 購入者は、どの支払い方式を利用しても、最後にBinggoウィーチャット公開番号から送信される購買明細を受信し確認できます。 これは登録した携帯番号と支払い番号がマッチングされることで可能となります。 第三者の支払いシステムの情報と連携しているので、無人コンビニは、購買者と今回購入した購入記録とを正確にマッチングできます。 | |||
4.退店 | |||
※上図の中国語の意味:支払いが行われていない商品が当該エリアに入ると警報が鳴ります支払いをしてから、利用者はドア前の1メートルぐらいの検査エリアに入ります。 このエリアは商品ラベルの情報を読んで、すべての商品の支払いが終わっているかを判断します。 検査完了後、ドアが自動的に開き、通ることができるようになります。 もし、支払いをしていない商品があれば、ドアは開かず、無人店内外に設置しているスピーカーから「穏やかな音声」が流れます。 この検査の全過程は5秒以内に行われます。 今回、Binggoboxを初めて利用して、簡単、便利、スムーズと言う印象を持ちました。 購買者は随時、商品を取り、取ってからすぐ次に行ける、というニーズを満足させるために、すべての商品構成から実際体験まで、利便性を重視していました。 それに、入店から退店までのすべての過程で、対応する音声提示があるので、十歳の子供から六十歳のお年寄りまで、分かりやすく簡単に利用できると感じました。 商品の自動支払いは、伝統的な自動支払いの方式に比べて、時間と工数を節約できており、同時に、第三者の支払いシステムと連携し、無人店が収集した消費データをトレーサビリティに活用できます。 2016年末からテスト運営が始まり、まだオープンしていないアメリカのAmazon Go自動支払いコンビニに比べて、Auchuan Binggoboxはより実用的で、購買者に便利を提供する新しい試みです。 Kantar Retailは、無人店という新しいビジネスモデルは、将来、一定の発展可能性と潜在力があると思っている。 伝統的なコンビニの商売以外に、無人店は将来、ブランド推進の接点となる可能性もある。beaconを通じて、道行く人にリアルタイムに商品の値引き情報を広告できる。 または店内に郵便物のハンドキャリーキャビネットを増加して、中国の物流業界で話題となっている「最後の1キロ(最後の1キロまで安心・安全の品質でお届け)」のソリューションとなる。 もちろん、Binggoboxを規模化、拡張化する前に、まだ解決すべきいろいろな問題がある。 例えば、15㎡の店には、どのような頻度で商品を補給するのか? 店内商品の損耗は、どのようにコントロールするのか? 店のロケーション選択には、どのようなビジネスエリアの消費能力、人の属性、許容度を総合的に考慮するか?など。 *「Kantar Retail」の記事を和訳いたしました。 |
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