応用地質株式会社様
今回、飛天ジャパンの「らく認」と「ワンタイムパスワードトークン」を採用した経緯と評価などを、応用地質株式会社 情報システム事業部のグループリーダーである大久根弘人様と専任リーダーである工藤俊介様にお話を伺いました。
らく認
静岡県静岡市を拠点に、全国へ企業のバックオフィス業務を展開しているアイクスグループ(2019年セブンセンスグループに変更)は、2017年8月に飛天ジャパンの認証ソリューション「らく認」を導入しました。
「らく認」とは、PCやタブレット、スマートフォンなどで、Webサイトや社内システムにログインする際の認証を行うクラウドサービスです。従来のワンタイムパスワード認証だけでなく、パスワードの要らない指紋認証や顔認証、スマホ認証など、お客様の運用スタイルやシステム環境に合わせてご利用いただけます。
アイクスグループでは、昨今の働き方改革の遥か以前より、飛天ジャパンのソリューションを活用して、リモートワークなどを実現していました。その先進的な取り組みは、数十社もの同業他社が、ノウハウを勉強しようと事務所見学に訪れるほどです。「らく認」はその取り組みの中で重要な役割を担っています。
株式会社アイクスBPO支援部 山口高志部長に「らく認」を導入した経緯と評価についてお話を伺いました。

アイクスグループは、どのようなお仕事をされているのでしょうか。
アイクスグループは、アイクス税理士法人を母体にアイクス社労保険労務士法人、アイクス行政書士法人、株式会社アイクス、株式会社データエントリーセンターで構成された従業員数120名のグループ企業です。
われわれの強みは、会計税務から人事労務、BPO業務までお客様のバックオフィス業務をワンストップでサポートできることです。現在は、東京と大阪に営業所があり、東京、静岡、大阪のエリアをメインにお客様にサービスを提供しています。
※BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)とは、総務、人事、経理に関連する、給与計算、データの入出力などの業務を外部に委託すること。

アイクスグループは、飛天ジャパンの「らく認」をどのようなシーンで利用されているのでしょうか。
「らく認」は、Windowsのリモートログイン認証で利用しています。アイクスグループでは、10年ほど前から社内のパソコンのシンクライアント化を進めて参りました。全ての従業員は、インターネットが使える環境下であれば、データセンターにある仮想PCに「らく認」を使ってログインすることでパソコンにデータを一切残さずに業務に必要な作業を行うことができます。
なぜ、シンクライアント化が必要だったのでしょうか。
業務効率化を目的としてペーパーレス化を行うにあたり、お客様資料のデータエントリー業務をアウトソースする必要があったことがきっかけです。お客様資料は当然、機密情報にあたりますので漏えいがあってはなりません。そこで、シンクライアント環境から仮想PC上のお客様資料の画像を確認させて、データエントリーさせることにしたのです。それにより、お客様データを外部に一切送らずに、作業だけをアウトソースすることができました。もっとも、シンクライアント環境を構築した当時は、業務専用のVPNから接続させており、インターネットから接続させることは考えていませんでした。

なぜ、飛天ジャパンの「らく認」が必要になったのでしょうか。
元々はアウトソーシングのために構築したシンクライアント環境ではあったのですが、データエントリーだけではなく、「お客様訪問の際に持っていくパソコンで使いたい」、「在宅勤務で自宅のパソコンから使いたい」といった生産性向上のための活用を望む声が出てくるようになりました。また、組織としても、静岡から全国に拠点が拡大するに伴い、フリーアドレスや、時間や場所を問わない仕事のスタイルが求められるようにもなりました。そして、こうした変化の裏返しとして、パスワードなどのセキュリティ性を担保する必要性も急速に高まりました。
さらに、退職者に確実にログインさせない仕組みの構築も課題でした。というのも、当時は、初期パスワードは各社員に共通のものを配っていたので、こちらのお願いにもかかわらず初期パスワードを変更してくれない社員のアカウントについては、ログインIDさえ判ってしまえば、退職者もシステムに入れてしまう可能性があったのです。
これらの課題への対策として、ワンタイムパスワード導入が最適だと考え、飛天ジャパンの「らく認」を選びました。
現在の「らく認」のご利用状況を教えてください。
2017年に旧システムからクラウドの「らく認」に移行してからは、二経路認証で使えるスマホのアプリが4割、カード型のハードウェアトークンが4割、残りの2割が旧型のハードウェアトークンを使っています。外出が多い人はスマホを利用し、外出が多くない人はカード型のハードウェアトークンを社員証と一緒に首からぶらさげて使っています。旧型のトークンは、「文字表示が大きい方が良い」という人が継続して利用しています。

「らく認」の導入効果について教えてください
効果1.いつでもどこでもシンクライアント環境で仕事ができる
シンクライアントの使い方の幅が広がり、どこからアクセスしてもセキュリティが保てるという安心感ができました。ワンタイムパスワードを使うことで会社のネットワーク以外からでも、誰でも安心してログインし、仮想PC上で仕事をすることができるようになりました。
効果2.企業イメージの向上
従業員に対するセキュリティの意識づけができたことも大きいですね。また、実は、お客様に対する企業イメージも良くなっています。当時は、銀行ですらワンタイムパスワードが普及していない時期でしたので、お客様からも良い意味で「ここまでやるのか」と言っていただけました。我々は安心・信頼を売りにしている業種・業態ですので、ワンタイムパスワードを導入したことがお客様の安心・信頼、ひいては企業イメージの向上につながっています。費用に対する宣伝効果は非常に高いものとなりました。
効果3.運用の手間がとても楽になったこと
今回、オンプレミスからクラウドの「らく認」に移行したことで運用の手間が減りました。自社で運用していたときに比べてサーバーが止まってしまうというリスクが非常に少なくなりました。以前は自社サーバーが止まってしまうプレッシャーもありましたが、今はその点も安心できます。
「らく認」の評価について教えてください。
評価1.管理工数が簡単
ひとつは、管理が楽だと言うことです。誰でも導入できます。ユーザーの追加、管理者の追加などは、クラウド上で、いつでもどこにいても作業ができます。
評価2.認証システムの柔軟さ
認証システムの柔軟さも選んだ理由のひとつです。Windowsのリモートログイン認証以外にも、様々な利用方法を考えています。例えば現在、仮想PC上でグループウェアを使っているのですが、これをインターネット経由でアクセスできるように変更しようとしています。グループウェアには、重要な情報が入っているのでワンタイムパスワードは必須です。

「らく認」をご検討している企業様へメッセージをお願いします
まずは実際に触って試してみてくださいと言いたいです。評価キットの貸し出しを行なっていないサービスも多い中、実際に自社のシステムを使って気軽に試せるのは飛天ジャパンだけです。また、「らく認」はアカウント数で課金されるので、人数の少ない会社でも導入が可能です。中小企業にとって、導入に対する敷居が非常に低いと思います。
弊社のように、お客様の大事な情報をお預かりする業務をしている企業には、ワンタイムパスワードのセキュリティは必須です。飛天ジャパンには、これまで通り手厚いサポートと新しいソリューションの提供を期待しております。
株式会社アイクス BPO支援部の山口高志部長様、本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。
※ アイクスグループ(2019年セブンセンスグループに変更)のホームページ
※ 取材日時 2017年9月
※ 取材制作:カスタマワイズ
